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菊川市の3つの顔

静岡県菊川市(きくがわし)は、静岡県の中西部にある、人口約4万7千人のまちです。気候は温暖で、明治時代初頭、大規模開拓により生まれた"日本一の大茶園"牧之原台地が東側に広がり、深蒸し茶に代表される「お茶のまち 菊川」として広く知られています。また、平安後期から戦国時代においてはこのあたりは荘園でした。荘園(しょうえん)とは、公的支配を受けない(あるいは公的支配を極力制限した)一定規模以上の私的所有・経営の土地のことで、ここ菊川市には今でも本所、半済、公文名など、荘園であったことを示す地名が多く残っています。江戸時代になると、菊川市は幕府直轄領、大名領、旗本の知行地(将軍や大名が褒美として与えた土地)が多い地区でもありました。
1889年に東海道本線(静岡駅―浜松駅間)が開業すると、堀之内駅(後の菊川駅)を中心に市街地が発達。特に大正から昭和初期にかけては茶商が多く行きかい、商店や旅館、遊廓などが整備されたほか、茶や軍需物資等の輸送を目的として堀之内軌道も整備されました。
戦後は大規模な工業団地と宅地の造成などの不動産を組み合わせて誘致、東名高速道路の開通時には菊川インターチェンジが設置されるなど、工業都市としてのインフラ整備を地道に果たし、発展を続けました。現在は、お茶の製造と茶鋏や茶摘機などの生産という古くからの産業のほか、数多くの様々な企業の誘致に成功し、工業都市という役割も担っています。
菊川市は、歴史、茶の名産地、そして近代工業の根付いた町としての3つの顔を持っているのです。

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